理事長挨拶
介護制度が導入され、一人暮らしのお年よりや高齢者世帯にとっても有難いことはいろいろあります。しかし行政のホームヘルプサービスは利用者の急な対応は困難です。手続きが必要だからです。また利用者の買物はしてあげれても、一緒に買物に付き合うことはできません。時間も限定されています。延ばしたら次の利用者のところに行けなくなるからです。とは言え、このような状況を補う仕組みがなければ、私達の安心で快適な生活は保障されません。
一方、人は他人の役に立って「ありがとう」の言葉をいただくと本当に嬉しくなります。「ありがとう」は言った人も言われた人も幸せになる魔法の言葉です。ですから「与えられる福祉」(「してやる」「してもらう」関係の福祉)だけではなく、「する」福祉(参加する福祉)として私達が主体的、能動的に自分たちの生活を自分たちでよりよく創っていく互助的活動は、「誰もが心地よく、住みやすい地域づくり」のためにぜひとも必要なことと考えます。
あたたかい気持ちを地域で通い合わせ、心豊かに安心して快適に生きていけたら・・・そう願って創った団体が「NPO未来クリエート21」です。家族の間柄や個人を超えた、人と人との新なつながりである「地域大家族」の中で、お互いに支え合って安心して生きられる地域社会を形成したいと考え設立いたしました。多くの方々のご賛同をいただき、「困った時はお互い様」を合言葉に「ありがとう」の輪を広めていきたいと願っています。
設立のきっかけ
一人暮らしの方々から高齢者では出来ない、ちょっとした仕事を頼まれることが多く、到来している高齢化社会において、同様の不安や困りごとを持つ人が増えていくのではないかと推測した。お互いに「明日はわが身」であり、それに対応できる仕組みを作っておくことが必要と考えた。
設立の目的
現在の時点では介護制度のお世話になることのない高齢者が、今後も不安を抱くことなく、出来るだけ長い期間、健康で快適な自立した生活が維持できるように、出来る人が出来る時に、出来ることをやってお互いに手を差し伸べ合っていくこと。自分が支援を必要とした時にはいつでも手を借りることが出来、また助けてもらえるような支援の仕組みをつくり、自分たちの活動による、安心で快適な地域社会をつくること。
活動内容
- 年2回の定期理事会と年1回の定期総会(活動発表会)、必要に応じて臨時総会、月1回の定期事務局会議、月1回の定期運営委員会で運営している。
- 年1回の視察を兼ねて、会員相互の懇親を目的としたバス旅行を開催している。
- 賛助会員を企業から募り、事務所運営費やバザー等の支援を受けている。
- 事務所運営費用をつくること、又地域と出来るだけ幅広い交流の輪を広げ、クリエート活動に対する理解と協力を得たり、深めて行ったりすることを目的として、年1回のバザーを開催している。(各企業、山村交流施設「やまゆり」と連携)
- 講師を囲んだ会員の勉強会を、要望に応じて年に数回行なっている。認知症サポーターの講座も会員対象に開催し、23人が資格を取った。
- 最初は一人暮らしの方や高齢者世帯を対象として困ったときの依頼に応じ、ボランティアの支援員を派遣することを活動内容としていたが、ニーズに応じて、障害を持った方、認知症の方、子育てで困難を抱えている方等、年々対象を拡大してきている。
- 支援活動内容としては買い物弱者と言われる方々の代替または同行支援、入院患者の要望に応じた便利支援、通院の同行支援や院内の付き添い、案内のための同行、家事手伝いや代替、食事支度や食事つくり(遣いや手伝いも含む)、庭や畑の草取り、畑仕事(手伝いも含む)庭木の剪定や消毒、かたづけ、認知症の方がいる家庭の支援(認知症サポーターの資格を持つ会員による)、障害者支援、介護疲れを防ぐための介護支援、一人暮らしの高齢者の見回りや話し相手、病人(入院患者を含む)の付き添いや薬もらい、犬の散歩、ごみ出しや花壇の手入れ、電球の取替えや風呂場、トイレの清掃、重いもの運び、子育て相談等々、ちょっと困った時の電話1本で、会員の誰かが手伝いに行けるよう、事務所が手配する。
- 一人暮らしの男性が快適な生活で健康寿命を延ばすには、食事支度が一人で出きるかどうかが課題解決の1つの視点である。一人暮らしになった男性が、その時点から5年以上健康で快適に生き延びるためには、その支援が必要だという理事長の持論に基づき、「男の料理教室」を年数回開催し、女性と比較して短くなりがちな男性の健康寿命、生命寿命の長期化支援を実施している。
- 助けてもらう方も、自分でやれる限りは頑張ってやり、人を助けられることがあればそれもやって、助ける方も助けられる方も、生きがいを持って元気で生活できること。「自尊感情は心身の栄養剤としての効果が上がる」という考えに基づき、会員相互の教え合いによる「クリエート大楽」を開催している。この活動は、退職後の方々の生きがいづくりの応援にもなっており、要望に応じてさまざまな生涯学 習の場としての教室を提供している。現在開かれているのは、三味線、謡曲、編み物、歌声、書道、切り絵、絵画、ウクレレ、漬物、脳活性化の定期的教室であり、総会時 には、それぞれが趣向を凝らした発表会を開催している。
- 婚活推進のための相談部を設置し、合コンの開催や見合い等を推進している。